【醸鹿の自由研究 #1】ホワイトチョコと甘口白ワインの相性が良いのはなんで?

十勝ワイン

こんにちは!醸鹿のかにです。皆さん、前回の記事はもう読みましたか?そこで検証したスイーツとワインのペアリングの中で私が最も気に入ったのが、ホワイトチョコとナイヤガラの甘口白ワインの組み合わせでした。

この組み合わせがなぜ合うのか、感覚的な理解だけではなく、裏付けも知りたい…!と思い調べてみました!

「十勝ワイン飲んでみた!」シリーズ番外編である今回は、私の自由研究的な記事をお届けします!

前回記事ではスイーツは洋菓子から和菓子まで、ワインは辛口から甘口まで、多様な選択肢の中から醸鹿おすすめの組み合わせを紹介しています!
まだ読まれていない方はぜひ読んでみてくださいね!

食材の「相性が良い」とは?

美味しさには香り、味、食感など様々な要素があり、それらの組み合わせによって相性が決まります。

例えばアップルパイは、濃厚な甘味のカスタードクリームにりんごの酸味のアクセント、サクサクのパイ生地と柔らかいリンゴの食感のコントラストが好相性のスイーツです。

このような相対する要素の組み合わせや、似たもの同士の組み合わせなど、相性が良いもの同士の関係は様々です。

ホワイトチョコとナイヤガラって合うの?

ホワイトチョコとナイヤガラの組み合わせでは、チョコを食べた後に口に残る余韻の香りワインの香りがとてもよく合います。

ホワイトチョコの華やかな香りとナイアガラのフルーティーな香りが合わさることで更に華やかさが増して、美味しい…!!

逆に、ホワイトチョコを食べてすぐにナイアガラを飲むと、甘すぎて胸焼けするという感想がありました。そのため、初めにチョコを食べ、一呼吸置いてからその余韻と共にワインを飲むのが、良い合わせ方でしょう。

この場合は、の相性はそこまで良くないですが、香りの相性がとても良い組み合わせだと言えます。

相性が良いのはなぜ?

香りの相性についてもっと深掘りしてみましょう。

基本的には、同じ系統の香りを含んでいる食材同士を組み合わせると美味しくなると考えられています。前回記事の例で言うと、パウンドケーキのレーズンとキャンベルのロゼワインとの組み合わせがわかりやすい例です。

(1)より引用。各項目の大きな円は、「同一の香り分子を含んでいる」ことを表しています。

ホワイトチョコとブドウが含む香り成分を分析すると、同一のお花系の香り分子が含まれているそうです(1)。恐らくこれがホワイトチョコとナイアガラの相性が良い一番の理由でしょう!

そのほか、フルーツ系やグリーン系、スパイス系などの香りも、同一の成分ではありませんが共通して含んでいるそうです。

ホワイトチョコやぶどうにそこまで複雑に色々な香りが含まれているのかと驚かれる方も多いと思います。

しかし、このように色々な要素が絡まり合ったものとして香りや味に向き合うと、解像度が上がって、今まで気にもしていなかったところに大きな発見が生まれるかもしれません。

まとめ

なんとなく美味しいと思っていた組み合わせがなぜ美味しいのかという理由がわかると、とても興味深く感じて愛着もわきますよね。

分子レベルの理由づけまではしなくても、美味しい組み合わせの理由を考えることで、それをヒントに別の組み合わせも見つけられるかもしれません!
皆さんも、日頃の食事で楽しいペアリングライフを!

参考文献(1):ベルナール・ラウース, ピーター・クーカイト, ヨハン・ランゲンビック 著, 石川伸一 監修, 和田侑子 訳.「香りで料理を科学する フードペアリング大全」. グラフィック社, 2021, p.60

【本日のワイン】


十勝ワイン「どうぶつたちのわるだくみ」
価格:1,320円(税込、360ml)※数量限定・ご好評につき完売いたしました

搾ったナイヤガラ果汁を凍結させて造られた甘口の白ワイン。凝縮された濃厚な甘さの中にも爽やかな香りが広がるワインで、熟したブドウを狙うどうぶつたちを描いたラベルもポイント。食後にゆっくりと楽しむこともできる一本。

執筆者:かに(ワイン部)

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