毎年その解禁が話題になるボジョレーヌーボー。
実は、世界で一番多く飲んでいるのは日本人って知っていましたか?
第1回となる「十勝ワイン飲んでみた!」シリーズ。
今回は札幌市ススキノの「ビストロ・サンミ」さんをお借りして、”本場フランスのボジョレーヌーボー”と十勝ワインさんから発売された”世界一遅いヌーボー”を、醸鹿のメンバーが日本人を勝手に代表して(笑)飲み比べてみました。
2種類のワインの違いや、ワインの味の表現の仕方についてお伝えします!
- 可児涼真(かに):札幌生まれ。医学生でありながらソムリエの卵。好きなおつまみは結局ポテチ。
- 船田大貴(ふな):日本酒が好きな大学3年生。趣味は空手と飲食店巡り。「毎日を楽しく生きる」がモットー。
(かに) こんにちは!日本ソムリエ協会ワインエキスパートの可児 涼真です。
今回は、ワイン初心者の船田 大貴くんと一緒に紹介していきます。よろしくお願いします!
(ふな) よろしくお願いします!ふなっしーでお願いします!
ボジョレーヌーボーと「世界一遅い」ヌーボー
(かに)ふなっしーは今年のボジョレーヌーボーは飲んだ??
(ふな) まだ飲んでないなぁ…。聞いたことはあるけど、ボジョレーヌーボーって結局なんですか?
ボジョレーヌーボーとは、フランスのボジョレー地方で造られる新酒(ヌーボー)のことです。毎年11月の第3木曜日が解禁日として決められています。
ボジョレーヌーボーの輸出量の約半分が日本向けであることから、日本は世界一ボジョレーヌーボーを消費する国と言われています。
(かに) そんなボジョレーヌーボーが世界一飲まれている国日本で、「世界一遅い」ヌーボーが12月1日に出たことは知ってたかな?
それが、池田町ブドウ・ブドウ酒研究所(通称:十勝ワイン)の十勝ワイン「ヌーボー 赤 2021」(以下、十勝ワインヌーボー)です!
(ふな) おお〜〜!北海道のワインなんですね!!十勝ワインって、どんなワインがあるんですか?
(かに) 北海道の池田町というところで造られているんだけど、普通のワイン以外にも、甘口ワインやブランデーなんかもあって、種類が豊富なんだよね。1番の特徴は、北海道の冷涼な気候を感じる、生き生きとした酸味かな!
(ふな) なるほど〜!十勝ワインヌーボー、飲んでみたいです!!
(かに) ということで今回は、今年のボジョレーヌーボーと、十勝ワインヌーボーを並べて飲み比べてみました。
新酒祭り開催です!!!
【同じワインでこんなに違う!?2種類のヌーボーを飲み比べ!】
(ふな) ボジョレーヌーボーは、みずみずしくてブドウをそのまま食べた感じに似ているんですけど……合ってますか?
(かに) うんうん、新酒らしいフレッシュな香りだよね!ボジョレーヌーボーの造り方の特徴です!イチゴやバナナのようなチャーミングで甘い香りもあるね。
味の変化も楽しんでみよう!すぐに飲み込まずに、少し口に含んだまま味わってみるとどうかな?
(ふな) あ、変わりますね!はじめに程よい酸味を感じるけど、しばらくしたら酸味が消えて、今度は優しい渋みを感じます。口の中でこんなに大きく変化するんですね!
(かに) 鋭い!!生き生きとした酸があるけど、渋みが少なくて飲み口はスムーズだね。ワインは舌の上でゆっくり楽しむと変化が楽しいよね!次は十勝ワインヌーボーを飲んでみよう。
(ふな) 十勝ワインのほうは、優しくふわっと広がる感じです!なんて言うか、お花畑に寝転がったらこういう香りがするのかなぁ…って思いました(笑)
(かに) たとえが素敵すぎて感動!!(笑)
確かに、ブルーベリーやスミレのような綺麗な香りがステキだよね!洗練された印象もあるし。
味の方はどうかな?
(ふな) 飲みやすいです!アルコールがツンと来る感じも全然なくて、さらさらと飲んでしまいました!
(かに) うんうん!全体のバランスが良くて親しみやすい味わいだよね!
酸味や渋みが穏やかでクリアな味わいだし、マイルドな辛口でスルスル飲める赤ワインだね。とにかく飲みやすい…!
「造り方」もワインの味を左右する!
(ふな) そういえば、この前僕が飲んだ赤ワインはもっと辛くて飲みづらかったんですけど、今日の2つはなんでこんなに甘い香りがするんですか?
(かに) 良い質問だね!!その理由は、「マセラシオン・カルボニック」という醸造技術にあるんだよ。
~マセラシオン・カルボニック~
通常のワインは、ぶどうを潰してジュースを作り、酵母の力でそれを発酵させることで造られます。
マセラシオン・カルボニックでは、ブドウを潰してジュースにする前に、二酸化炭素で満たしたタンクにブドウを入れて数日間置いておきます。
こうすることで果皮の成分が果肉に移り、ヌーボー独特の明るい色合いや甘い香りが引き出されます。
(かに) ボジョレーヌーボーに特徴的な醸造技術だけど、十勝ワインヌーボーでも利用されている技術なんだよ!
(ふな) なるほど…。自分の知らなかった世界に足を踏み入れるようで、なんだかワクワクします!
赤ワインに合わせるなら肉…だけじゃない!?
(ふな) 赤ワインといえばお肉ですが、十勝ワインヌーボーはあっさりしたカルパッチョなどの魚料理にも合わせられそうですね!
(かに) だね!クリスマスとか忘年会みたいに、華やかでおしゃれなパーティーをしたい時にもぴったり!程よく冷やして気軽に飲めそう!
(ふな) 週末とか、仲良しの友達と盛り上がる飲み会でも気軽に使えそうなワインですもんね!
(ふな) 今回は全く知識がない状態での参加でしたが、可児さんと話しながら飲めて楽しかったです!
人によって感じ方は全く違うと思いましたし、ワインの味の表現方法や技術について教えてもらいながら飲んだのもワクワクしました!
やっぱり2種類同時に飲み比べてみると、味の違いがわかりやすいですね!
ワインに限らず、楽しみ方がわかると普段の生活がより豊かになる気がします!
今日はありがとうございました!
(かに) 僕も、ふなっしーと話してて新しい気づきがたくさんありました!普段の僕なら考えないような感想もあって、すごく新鮮だったな〜。
普段から飲み慣れてるかとか関係なく、お互い思ったことを言い合える場って貴重だね。
お酒や食材が紡ぐストーリーをみんなで共有できると場に一体感が生まれて、ただ食べるよりも思い出に残る時間になるなぁ。
こちらこそ、ありがとうございました!
本日のワイン
十勝ワイン「ヌーボ 赤 2021」
価格:1,528円(税込)
発売日:2021年12月1日
透き通った明るい紫色で、香りはブルーベリーやスミレのような綺麗な印象。全体の味わいのバランスがよく、どんな料理にも寄り添ってくれる使い勝手の良いワインです!
十勝ワインは、大地震と2年連続の大冷害により大きな被害を受けた町の復興を目指す町長の思いから、1963年に始まりました。
その特徴は、冷涼な気候に育まれた豊かで生き生きとした酸味です。
ワインの味わいに欠かせないだけでなく、スパークリングワインの味わいやブランデーの香りにも強く関わり、製品ラインナップを彩っています。
半世紀かけて十勝ワインが開発した「山幸(やまさち)」というブドウが、国際的な評価を受けています。山幸は道北や道東地区でも栽培され、新たな産業への期待につながっています。
本日のお店
今回お邪魔させて頂いたお店は札幌すすきのエリアにある「ビストロ・サンミ」さんです!
今回の企画も快諾してくださり、さらに種類豊富な前菜、肉料理もご提供いただきました。
特におすすめしたいお料理は『恵庭産マンガリッツァ豚のソテー』です!
マンガリッツァ豚の特徴である脂の甘味を最大限活かした焼き加減とソースが絶品でした!
木材を基調とした落ち着いた雰囲気の店内は、オーナーシェフ三味 豊さんの人柄を反映したような温かみ溢れる居心地の良い空間となっています。カウンター席もあるので、お一人でもお気軽にご利用いただけます!時折ワイン会の開催などで貸し切りになる人気店なので、訪れる際にはぜひお電話でご確認ください。
「ビストロ・サンミ」
住所:札幌市中央区南3条西4丁目 カシミヤビル4F
電話番号:011-222-7732
執筆者:可児涼真、船田大貴
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